福島第一原発の燃料デブリに触れた水を処理した「ALPS処理水」が海洋放出されてから8ヶ月ー。原子力資料情報室や原水爆禁止日本国民会議らで作る「ミライノウミ」プロジェクトのメンバーらが24日、「ALPS処理水」の海洋放出を直ちに中止するよう求める署名約18万5000筆を国に提出した。
原水爆禁止日本国民会議の事務局長・谷雅志さんは、「「ALPS処理水」には、処理しきれない放射性物質が含まれている。」と指摘。「原発事故を起こした責任のある東電や日本政府が、風評被害が起こるから反対はしてはならないということは非常に問題だ」と国の対応を批判した。
また、国が海洋放出の理由として、「燃料デブリの取り出しに敷地が必要」だとしている点について、廃炉の際の原子力資料情報室の松久保肇さんは、廃炉福島第一原発の中長期ロードマップにおいて、30~40年後としている廃止措置の時期は現実的ではないと批判。2021年から開始予定だった燃料デブリの取り出しが、未だ実現していないことを挙げ、ロードマップを見直し、実現可能な廃炉計画や予算計画を示すよう求めた。