今年6月に日本語版が出版された『黙殺された被曝者の声〜アメリカ・ハンフォード 正義を求めて闘った原告たち』。作者は、米国ワシントン州のハンフォード核施設の近隣で生まれ育ち、幼いころから、被曝が原因と思われる甲状腺疾患に苦しんできたトリシャ・プリティキンさんだ。
アメリカ国内では1940年代から度重なる核実験が行われ、核施設の風下住民は慢性的に放射性物質に曝され続けていたが、こうした事実は、長年、政府によって巧みに隠ぺいされてきた。本書は核被害で障害や重病に苦しむ無辜の人々の悲しみと怒りを克明に記している。翻訳者で、シカゴのデュポール大学教授・宮本ゆきさんをゲストに招き、お話を伺った。
1、アメリカのヒバクシャ
2、ハンフォード核施設とは
3、被曝と米国の被害救済
4、厳しい裁判の道のり
5、声をあげにくい理由とは
6、ハンフォードが福島の復興モデルでいいのか