元首相秘書官の荒井勝喜氏が、性的マイノリティ(LGBTQ)に対する差別発言をしたことなどを受け、2月14日、LGBT当事者らが国会内で緊急集会を開き、LGBT差別禁止法を求めるアピールを採択した。
「またかと諦めの気持ちだ」「いまだにカミングアウトできないひともいる」「大人の立場として、LGBT差別禁止法がないのは申し訳ない」
集会に集まったのは、LGBT当事者ら200名と国会議員21名。政府の幹部や議員によるLGBTへの差別発言がなくならないことに対し、会場からは怒りの声が相次いだ。
「理解増進法ではなく差別禁止法を」
LBGTの人権をめぐっては、現在、法整備が検討されている。しかし、政府が提示したのは「差別禁止法」ではなく、「理解増進法」。集会を呼びかけたひとり、集会を主催したLGBTQ+国会議会運営委員会の浅沼智也さんは「当事者に必要なのは、理解増進ではなく、差別禁止です」と指摘した。
また、一般社団法人fairの松岡宗嗣さんは、「LGBT理解増進法案」に盛り込まれている「差別は許されない」とする文言にさえ、(保守派から)反対が起きていることを問題視。「性的マイノリティの人権が守られていない国がG7を開催している状況ではない」と批判した。