1960年代後半に登場し、唯一無二のロックバンドとなったザ・ドアーズのドキュメンタリー映画。バンド結成前からボーカルのジム・モリソンが死を迎える1971年まで、彼らがロック史に刻んだ目覚しい功績の光と影を映し出す。
ドアーズ初の劇場用長編ドキュメンタリーとなる本作は、新たな撮影は行わず、当時のオリジナル映像のみで構成。ジム・モリソンが友人とともに1969年に制作した未発表映画『HWY(ハイウェイ)』の映像も所々に挿入されている。
ベトナム反戦運動が盛り上がり、ヒッピームーブメントが生まれ、カウンターカルチャーが大きく動いた60年代後半のアメリカ。新しい時代の到来を感じる当時の、独特なうねりを捉えた貴重な映像も見どころのひとつだ。
体制や社会通念と常に闘いながら、自由な表現を追い求めたジム・モリソン。そして、そんな彼を支え、彼とともにその短くも熱い「反逆の道」を歩んだジョン・デンズモア、レイ・マンザレク、ロビー・クリーガー。彼らの姿は、閉塞感に慣れてしまった私たちを確実に揺さぶる。
デビューアルバム発表から43年。ザ・ドアーズの残した音楽、そして彼らが歩んだ道から溢れる光は、全く色褪せていない。
監督:トム・ディチロ(2009年/アメリカ/82分)
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10月30日より新宿武蔵野館、シアターN渋谷ほか全国順次ロードショー
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