東京電力福島第一原発事故で全町が避難指示区域となり、2018年に「帰還困難区域」を除き避難指示が解除された福島県富岡町で10日、成人式が開催された。事故当時、小学4年生だった新成人は、友人や恩師との再会を喜んだ。
新成人の挨拶で、東京の専門学校に通う鶴飼美桜さんは、「日本各地に避難してから10年がたち、多感な時期を避難先で過ごしました。」「私たちは原発事故がなければ、町内の小学校と中学校を卒業し、富岡で成人を迎えるはずだった世代です。かなうことなら皆で集い、成人式を祝したかった」と述べた。
富岡町の新成人151人のうち、富岡町の成人式に参加したのはわずか11人。その多くは、生まれ育った富岡町の自宅はすでに解体しているという。それぞれの思いを聞いた。