東京電力福島第一原発事故で、避難指示を受けていない「自主避難者」の住宅支援について、再来年度以降の打ち切りが報道されて以降、連日のように、自主避難者らが福島県や国への申し入れを行っている。29日は、福島から東京や京都に避難している被災者が、国や福島県の担当者と面談し、支援延長を訴えた。福島県は毎年、遅くとも5月までに支援継続を公表してきましたが、今年は6月にずれこむことになり、避難者らの不安は増大している。
この日の申し入れをよびかけたのは、福島県から東京へ避難している被災者らでつくる「キビタキの会」。福島県や国に支援延長を要望してきた京都や神奈川の避難者も加わり、約20人が、福島県、内閣府、復興庁、東京都の担当者らと面談した。
南相馬市から横浜へ避難した唯野久子さんは、「悲しみに苦しみ、ぎりぎりの毎日をおくっている。こんなに訴えても打ち切るというなら、路頭に迷えっていうのですか」と泣きながら語った。「キビタキの会」の代表で、双葉郡葛尾村から武蔵野市へ避難してきた小島ヤス子さんは、「復興というのは、人を集めることではなく、放射能が無くなり故郷が戻って、人間が住めることが本当の復興。政府と戦い、本当の復興をしてください」と訴えた。福島県 避難者支援課の豊田主任主査は、「国と協議している段階としか言えない」と繰り返し述べた。