在留資格がない外国人を拘束している東日本入国管理センター(茨城県牛久市)。支援団体の調査により、収容されている外国人の平均収容期間が2年に及んでいることが分かった。支援団体は10日に調査結果を公表。出入国在留管理庁に対して、人権侵害を止めるように求める申し入れ書を提出した。
調査を行ったのは収容されている外国人の面会活動を行っている地元の市民団体「牛久入管収容所問題を考える会」。昨年11月から今年3月にかけて、東日本入国管理センターに収容されている325人にアンケート調査を行い260人から回答を得た。継続的に収容されている期間について尋ねたところ、法務省が公表していない、最長で5年1ヶ月、平均22ヶ月に上ることが分かった。
また、1部屋の収容人数は4~5人で、1日の4分の3にあたる18時間を施錠されたこの部屋で過ごしている。医師の診察を申請しても受診まで1~2ヶ月以上待たされることや、持病の薬がすぐに配布されないなど、劣悪な医療体制も分かった。
東京入管管理局では先月、クルド人男性が体調不良のために救急車を呼んだが、職員が2度救急車を追い返すという事態も発生している。
政府は外国人材の受け入れを拡大する改正出入国管理法を受け、今月1日、法務省の入国管理局を格上し、出入国在留管理庁を発足。調査を行った田中喜美子さんは「人権上、大変問題がある結果が出た。早急に改善すべきだ」と訴えた。
関連リンク
牛久入管収容所問題を考える会
http://www011.upp.so-net.ne.jp/ushikunokai/