東日本大震災・福島第一原発事故から2年を前に9日、作家の大江健三郎さんらの呼びかけで、脱原発を訴えた「つながろうフクシマ!さようなら原発大集会」が東京・明治公園で開催され、約1万5000人が参加した。集会の様子は、市民の寄付によってヘリコプターをチャーターし、上空から空撮する「正しい報道ヘリの会」が撮影し写真と映像の配信を行った。
今回の集会を主催したのは、さようなら原発一千万署名 市民の会で、呼びかけ人は作家の大江健三郎さんや、ルポライターの鎌田慧さん、落合恵子さんら9人。
大江健三郎さんは、「自治体や政治家が原発事故をなかったことにしようとしている。そういう連中とは闘う」と発言。双葉町の井戸川克隆前町長は、「多くの福島県民は被ばくをさせられた。加害者は何の制裁も受けていない」と怒りを込めた。
福島から京都へ自主避難して、福島で暮らす高校生の娘さんと家族離れ離れで暮らしている斎藤夕香さんは、原発が爆発して生活は一変したと避難までの経緯を話し、「みんな顔で笑っているけど、心で泣いている。状況が収束したと思われているけど、全然そうじゃない。むしろ、悪化している。報道の人に取り上げてもらいたい。忘れ去られるんじゃないかと思って不安でいっぱいだけど、福島の人は頑張っている。皆さんの協力で世界を変えてもらいたい」と訴えた。集会後は、渋谷と代々木までデモ行進が行われた。
3月9日から11日まで、全国各地で100ヶ所以上で脱原発のデモや集会などが行われる。
脱原発系デモ情報一覧(全国情報)
http://demojhks.seesaa.net/article/331472713.html
正しい報道ヘリの会による空撮
写真:山本宗補(JVJA)
http://fotgazet.com/news/000289.html
ビデオ リポート:山本太郎 撮影:白石草(OurPlanetTV)