原発の新基準が8日に施行され、5つの原発の再稼働申請が予定されている中、全国から母親らが東京に集まり、原発のない社会の実現を願う集会を開いた。
「100万人の母たち 七夕プロジェクト」と名付けられたこの取組み。福島県で暮らしている親子や九州や京都に避難している母親など約1000人が参加。全国から届いた短冊2万枚が飾られた笹を手に、総理大臣官邸に向けて、原発の再稼働の反対や子どもを被曝から守るよう訴えた。
同プロジェクトを呼びかけたカメラマン亀山ののこさんは冒頭「この国の主権者として、一人の大人として今、福島や他の地域でも、子どもたちや大事な命を傷つけている環境に黙っていることはできない。。福島第1原発の状況が全く収束していない中で再稼働がうたわれることにも黙っていられない」と呼びかけた。
家族で福島県二本松市に暮らす佐々木るりさんは子ども2人を連れて参加。「福島で福島で起こったことを2度と繰り返してほしくない。力を合わせて子どもたちの未来を守っていきましょう」と訴えた。また、福島市から京都に移住した宇野朗子さんは「闇はますます深まっていると感じる。けれど、闇は深まれば深まるほど、光が誰の目にも見えるようになると言われた。」と話し、「これからも限界も設けず繋がり続けたい」と決意を新たにした。
原発をめぐっては、新基準が施行される8日午前9時半に、電力会社4社が相次いで、原子力規制委員会を訪れ、5つの原発の安全審査の申請を行う予定になっている。2人の子どもを持つ母親は「毎日ニュースを見ている度に、子どもたちに申し訳なくて涙が出てくる。私たちが今、止めないと、子どもたちに押し付けることはでない。少しでもできることはやりたい」と力を込めた。