原子力規制委員会は26日、2回目となる会議を開き、関西電力・大飯原発(福井県大飯町)の発電所周辺の断層状の亀裂「破砕帯」について、10月下旬に調査団を派遣することを発表した。
調査団を構成する専門家は、「日本活断層学会」「日本地質学会」「日本第四世紀学会」「日本地震学会」から、学会内外の専門家の推薦を受けて、規制委員会で選定する。今まで原発の安全審査に携わらなかった専門家を選定する方針だ。調査団には、原子力規制委員会の島﨑邦彦委員(東京大名誉教授、地震学)が加わる。
大飯原発の破砕帯については、6月に渡辺満久東洋大教授(変動地形学)が指摘。7月に保安院で行われた地震・津波に関する意見聴取会でも、現地調査が必要であるとの意見が相次ぎ、保安院が関西電力に対して、現地長を指示していた。今回の調査団派遣は、関西電力が10月下旬に中間報告書を提出予定で、それを受けて行うもの。島﨑委員は、大飯原発の破砕帯の過去の調査について、昭和62年の大飯原発3・4号炉増設の時の、保安院による調査段階ですでに不備があった点など、今までの経緯を説明した。
会議を傍聴した国際環境NGO FoEジャパンの満田夏花さんは、活断層の疑いがある大飯原発に対して「まずは止めてから、調査をし、審査をするべき」と話した。
関連資料
第二回 原子力規制委員会 配布資料
http://www.nsr.go.jp/committee/kisei/20120926.html
関連動画
大飯原発の破砕帯〜関電が資料出さずに審議延期(7月3日)
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1390