2012/05/01 - 22:30

5月5日の原発ゼロへカウントダウン〜経産省前テント

国内にある商業用原発で、現在、唯一稼働している泊原発3号機が定期検査入りする5月5日、国内の全原発の停止を祝うカウントダウンイベントやデモが全国各地で企画されている。東京霞ヶ関の経済産業省前にテントを設置し脱原発を訴えている、いわゆる「経産省前テント」でも、5月5日に向けて、様々な催しが行われる予定だ。
 
北海道電力の発表によると、泊原発3号機は5月5日午後5時ごろから低下させ、午後11時ごろに停止させる。原子炉本体が止まるのは6日未明。これにより国内の全原発が停止する。国内の原発が全て停止するのは、日本原子力発電の東海原発と敦賀原発が同時に定期点検入りした1970年4月30日から5月4日以来、42年ぶりとなる。
 
大飯原発の再稼働に反対して集団でのハンガーストライキが続けられている「経産省前テント」では、5月5日の全原発停止に向けて、「原発ゼロまであと4日」というカウントダウンの標識が登場。全国から様々な人がテントを訪れている。
 
2日には、瀬戸内寂聴さん(89歳)やノンフィクション作家の澤地久枝さん(81歳)、ルポライターの鎌田慧さん(73歳)がテントを訪れ、ハンストに参加。医師に内緒でハンストを始めたという瀬戸内さんは、戦争中を振り返り「当時は、大本営発表を信じていておろかだった。ニュースは真実ではない。疑ってかかりなさい」と忠告した。
 
また1日の夜からハンストを続ける澤地さんは、若い人に対して「自分の明日、好きな人と結婚して子どもが生まれる時に、不安はないのか?まずはそこから考えて欲しい」と訴えた。ハンスト参加者は、4月17日から、5月2日まででおよそ110人となった。
 
5月1日夜、佐久間忠夫さん(81歳)さんインタビュー

 
1日からハンストに参加しているという佐久間忠夫さん(81歳)は、去年10月に福島の女性たちが「経産省前テント」に座り込り込んだ際「金より命というスローガン」が掲げられているを見て、強く共感したことがきっかけでハンストに参加した。「原発は命に一番関係ある。原発をゼロにしたい。原発がなくても人間が生活やっていけることを示したい」と話す。81歳の高齢だが「原発をなくすためにあらゆることをやる必要がある」と家族の心配も意に介さない様子だ。
 
「経産省前テント」では、5月5日正午に集団ハンスト終了式を実施。子どもたちに、鯉のぼりプレゼントを行うほか、柏餅や花菖蒲、カレーなどが振る舞われる予定。また、泊原発3号基で出力の停止が始まる午後5時には、福島県会津地方のカンショ踊りをしながら経産省包囲する。その後、午後6時に原発ゼロを祝うセレモニー、午後7時からリレートークと続く。
 
5日は、港区の芝公園で大規模な集会とデモがあるため、そこから「経産省前テント」に合流する人も多数出る見込みだ。テントを管理している男性は、数千人規模でカウントダウンが出来たらと語る。当日は、サプライズゲストが登場する可能性もあるという。
 
経産省前テントひろば
http://tentohiroba.tumblr.com

 

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