(写真)東日本入国管理センター
退去命令が出された外国人らを拘束する東日本入国管理センター(茨城県牛久市)で15日、収容者らが長期収容に抗議するハンガーストライキを始めた。収容されていたインド人の自殺が発端だという。
面会を行った支援者らによると、ハンガーストライキをしているのは約140人。収容されていたインド人男性が13日に、同施設のシャワー室で自殺したことと、長期収容に抗議して、1日3食の食事を拒んでいる。東日本入国管理センターもハンストの事実を認め、担当者がハンストを止めるように説得している最中だという。動揺が広がっているとして、施設内に献花台を設ける方向で検討している。
牛久の収容所で、インド人男性が自殺
自殺したインド人男性(30代)は昨年4月に来日。インドでの政治活動を理由に難民申請を行ったが、申請は却下された。品川の東京入国管理局に収容された後、牛久の収容所に移された。4月12日に仮放免申請が却下されたことを知り、翌13日午前にシャワー室で首にタオルを巻きつけて倒れているのが発見された。
収容者を支援する活動を行う団体「牛久入管収容所問題を考える会(牛久の会)」の田中喜美子さんは、「彼の心が折れてしまったのだろう。日本の入管、難民認定法の無慈悲さを思い知らされる」と憤った。
難民認定約2万人に20人だけ〜日本の難民政策
昨年1年間で、日本で難民認定を申請した外国人は1万9628人にのぼるが、認定されたのはわずか20人にとどまる。田中さんによれば、長期の収容で自殺をほのめかす外国人も多くいるという。「長期の収容は精神的にも肉体的にも多くのダメージを与える」と日本の収容政策を批判した。
牛久入管収容所問題を考える会
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