2017/06/06 - 15:34

「共謀罪」に国際ペン会長が反対声明


 
「共謀罪」をめぐり、日本ペンクラブが5日、記者会見を行い、「国際ペン」会長による法案に反対する声明を発表した。「国際ペン」が会長声明を出すのは極めて異例で、日本の法案に対しては「特定秘密保護法案」が採決された2013年以来二度目となる。
 
ジェニファー・クレメント国際ペン会長は声明で、「日本政府の意図を厳しい目で注視している。 同法が成立すれば、日本における表現の自由とプライバシーの権利を脅かす」と厳しく批判。「日本国民の基本的な自由を深く侵害することとなる立法に反対するよう、国会に対し強く求める。」と同法案に反対を表明した。
 
今年2月に「共謀罪」への反対声明を出している日本ペンクラブの浅田次郎会長は、「今回の声明を心強いと思う反面、主権国家として恥ずかしい」と述べた上で、「共謀罪」新設法案は治安維持法の時代と同じ議論の繰り返しだと指摘。「日本の歴史の退行であり、考えられない」と憤った。
 
また、日本ペンクラブの言論表現委員長で専修大学の山田健太教授は、国連の人権理事会の特別報告者が懸念表明に対し、日本政府は感情的に全否定しているとして、今回の声明を含めた世界の声を真摯に受け止めるよう求めた。
 
国際ペンは1921年に設立された国際組織で、100以上の国家・地域の作家・ジャーナリストなどの表現者26000人が参加している。ジェニファー・クレメント国際ペン会長はメキシコ出身の作家・ジャーナリストで、メキシコペン会長を経て、2015年、国際ペン初の女性会長に就任した。
 
日本ペンクラブ
http://www.japanpen.or.jp/
 
 

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