(東京都のホームページより)
2020年東京五輪をめぐり、競技開催地を抱える開催自治体などでつくる協議会が18日に開かれ、仮設競技場の費用負担について話し合いが行われた。小池都知事が3月までには決めたいといっていた費用負担だが、この日の会議では何ら提示もなく、開催自治体からは不満の声が上がっている。
開催費用が大幅にふくらんでいる東京五輪。当初は、大会組織委員会が設置するはずだった仮設競技場について誰が負担するのか。現在でもまったくメドがたっていない。本来は、昨年7月にも方向が示されるはずだったが、大会費用の高騰や小池都知事の就任で、県外施設が大幅に増えたため、先延ばしになっている。
東京都は今年に入り、開催自治体と「作業チーム」をつくって費用の洗い出しを進めているが、開催自治体との溝は深まるばかりで、小池都知事が目指した3月末までには決着しなかった。この日の協議でも、各県の「作業チーム」の検討状況が報告されただけで、肝心の費用負担に関する提示は先送り。関係自治体からは、「いつまでに示されるのか」と疑問の声が上がったという。
会議はこれまでも全て非公開で行われ、議論の中身はまったく分かっていない。公表された資料によると、自治体からは、整備費だけでなく、運営費も組織委員会が負担すべきといった意見や選手や観客の輸送費用の見積もりを明らかにすることといった疑問が示されている。また、テストイベントの役割分担や費用負担を明らかにしないと開催に支障が生じるといった声が出ており、五輪の準備がほとんど進んでいないことが分かる。
2020年の東京オリンピック・パラリンピックは、2012年の招致時、半径8キロ以内のコンパクトな五輪を売りにしていたが、開催会場は現在、北海道(サッカー予選)、宮城県(サッカー予選)、福島県(野球)、埼玉県(バスケット・ゴルフ・射撃)、千葉県(フェンシング・テコンドー・レスリング)、神奈川県(セーリング)、静岡県(自転車競技)の8県に広がっている。
関連資料
関係自治体等連絡協議会 第7回幹事会資料
https://www.2020games.metro.tokyo.jp/news/ad69c7137e9c711b5766e31a93cabc…
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