フランスの計測器メーカー「ナノセンス」(本社:フランス)が、「放射線計測器 ガイガーカウンター」の日本語版発売を発表した。
今回発売されるのは、ロシアのメーカー「クアルタ・ラド QUARTA RAD」と共同開発している「放射線測定器 ガイガーカウンター RADEXRD1503」。測定可能な上限は、9.9マイクロシーベルトで、フランスの公的認証団体LCIE(電気工業中央研究所)の認証を得ているという。
3月11日の福島第一原子力発電所の事故以来、日本からの問合せが急増している事態を受け、日本向け製品の発売を決定した。液晶画面はカタカナで、付属のマニュアルには、原発事故における長期の影響を考慮して、様々なアドバイスも書かれている。また、ガイガーカウンターで異常値が検出された場合に対応するため、日本国内にコールセンターを設置。科学知識のあるある担当者が対応する。 |
同機は現在、日本の政府の承認待ちの段階で、正規輸入代理店もまだ確定していない。このため、当初の出荷台数や価格は決まっていないが、大量生産をすることで約200ユーロ(2万円前後)以下を目指す。
ナノセンスの日本担当責任者・セバスチャン・ソージロー・シャルロ氏は、「現在、情報がないことが不安を作っている。この機器によって、情報のなさを緩和させたい」と話す。ナノセンスは、同機のほか、放射線を吸収する空気洗浄機やスマートフォンと一体化したガイガーカウンターの開発なども進めていると明かした。