安倍政権が目指す、集団的自衛権の行使容認に反対する市民が17日、都内各地で抗議行動を行った。日比谷野外音楽堂には5000人が集まり、「戦争反対」「9条こわすな」と怒りの声を上げた。集会後、国会へデモ行進を行い「閣議決定で戦争する国にするな」と訴えた。
憲法解釈変更の閣議決定に向けた与党協議で緊迫する中、午後には公明党本部前に50人が集まり、「解釈改憲、絶対反対」「公明党はしっかりしろ」と訴えた。行動を呼びかけた「秘密保護法を考える市民の会」の杉原浩司さんは、連立離脱というカードを切っても閣議決定を認めないよう公明党に求め、山口那津男代表宛てに要望書を提出した。
日比谷野外音楽堂では、「解釈で憲法9条を壊すな!実行委員会」が抗議集会を開催。集会開始前には、日比谷野外音楽堂の定員である4000人を超える人が押し寄せ、入場制限がかかり多くの人が会場の外で見守る中、18時30分に集会が始まった。
スピーチに立った翻訳家の池田香代子さんは、「憲法にのっとったこの国のあり方を変えてしまう、憲法解釈クーデターです」と語気を強め安倍政権を批判。元自衛隊員の井筒高雄さんは、レンジャー隊員の過酷な訓練の経験を語り、「一人ひとりが、戦争をする覚悟があるのか、本当に人殺しに加担するのか。自分のこととして捉え、安倍政権を批判する市民であって欲しい」と訴えた。
集会の最後には、集まった人々が「戦争反対」「9条こわすな」と交互にプラカードを掲げ、「閣議決定、絶対やめろ」と一斉に怒りの声を上げた。
その後、次々に請願デモが出発。日比谷公園から霞ヶ関を練り歩き、国会議事堂が見えてくると「戦争する国にするな」と大きな声で訴えた。国会の衆・参議院の議員面会所前では、集団的自衛権の行使容認に反対する衆参の民主党、共産党、社民党の国会議員が出迎えた。 デモを終えた人々は、首相官邸前に移動し、21時を過ぎても「安倍はやめろ」と声を上げ続けた。
神奈川県からかけつけた大学生の矢口さんは、「閣議決定で決めるのではなく、国会を解散して国民の声を聞いて欲しい。 集団的自衛権ではなく、他のやり方で平和を作れるのでは」と訴えた。東京・八王子市の新千明さんは、「息子が2人います。息子も、よその子も戦場に行かせることは許さない。」と訴えた。
「解釈で憲法9条を壊すな!実行委員会」は、19日の18時30分から首相官邸前で抗議行動を行う予定だ。
YouTube版「戦争する覚悟があるのか」集団的自衛権、5000人が怒りの声
https://www.youtube.com/watch?v=l2Lttg6lOPo
関連サイト
「解釈で憲法9条を壊すな!実行委員会」
http://kyujokowasuna.com/