介護保険制度開始から10年。介護サービスを受ける人が増える一方で、制度から漏れてしまう人たち―。そんな中、決められた制度の中で“やらされる介護”をするのではなく、理想とする介護を実現させようと日夜奮闘する人たちがいる。
創立23年の民間福祉施設と、若者によって設立された3つの施設では、日々様々なドラマが繰り広げられる。ゆったりとした時間が流れているように見えて、同じ日は1日としてない。仕事を引退したことを忘れ外出してしまうおじいさん。スタッフはおじいさんに話を合わせ、「今日はどこの現場ですか?」と毎日聞く。夢と現実の区別がつかず、寝ぼけてスタッフを叩くおばあさん。「ごめんなさい。気の済むまで叩いてください。」と頭を下げるスタッフ。
よく伝えられるマイナスのイメージではなく、「ただいま」と言う言葉が似合う、そんな介護の現場がここから見えてくる。
※4月17日(土)よりポレポレ東中野にてロードショーほか全国順次公開
監督:大宮浩一(2010年/日本/96分)
公式サイト
http://www.tadaima2010.com/