子どもたちを放射能から守る福島ネットワークなど6団体は7月5日、都内で記者会見を行い、福島市における放射能汚染の実態について公表した。検査の結果、土壌の放射汚染レベルは、チェルノブイリ事故後に強制避難区域(「避難の義務」区域(555キロベクレル/平方メートル以上)に相当する地点もあるとして、避難区域の見直しをするよう声明を発表した。
今回の調査は、6つの市民団体が、神戸大学大学院の山内知也教授に依頼して行ったもの。6月26日に実施した土壌調査では、福島市内の4カ所から土壌サンプルを採取し、その放射能汚染レベルを、高純度ゲルマニウム半導体検出器を用いて評価した。調査の結果、すべての地点で、チェルノブイリの「移住の義務区域」(555,000ベクレル/平方メートル以上)または「移住の権利区域」(185キロベクレル/平方メートル〜555キロベクレル/平方メートル)の基準に達しているという。
会見した山内教授は、「福島市で土壌汚染が広がっている。子どもたちがこの土で遊ぶということは、高いレベルの放射性物質で遊んでいるということです。早急な避難が必要」と語った。
上記6団体はこれらを受けて声明を発表し、妊婦や子どもたちの避難が一刻も早く行われるよう、避難区域の見直しを行うべきだと訴えた。また、自主避難をしている住民に対しても、国が補償や行政サポートを行うよう明言することが不可欠だとしている。
注1)発表資料「福島市における放射能調査の実態」(地図)
http://dl.dropbox.com/u/23151586/110705_fukushima_dojoosen_map.pdf
注2)福島市における放射能汚染レベルと放射性セシウムの局所的濃縮
http://dl.dropbox.com/u/23151586/110705_fukushima_dojoosen_yamauchi_repo…
注3)共同声明「福島市における放射能汚染の実態および避難区域設定に関する共同声明」
http://dl.dropbox.com/u/23151586/110705_statement_final.pdf
※参考資料:記者会見で使用したパワーポイント
http://dl.dropbox.com/u/23151586/110705_precon_PPT.pdf