東日本大震災の被災地支援や復興計画に、女性の視点をもっと積極的に盛り込む必要があると、全国的なネットワークが設立され、5月24日、参議院会館で記者懇談会が行われた。
設立されたのは、「東日本大震災女性支援ネットワーク」。国内外の災害支援・復興に関わった個人や団体、女性たちの人権を守るための支援活動に従事してきた個人や団体を中心にネットワークが組まれた。
被災者支援の政策や、国の復興計画にジェンダーの視点を取り入れるために、調査や、政策アドボカシー、メディアワーク、研修・人材育成、支援団体の後方支援・組織強化などの分野での活動を予定している。
共同代表の竹信三恵子和光大教授は、「女性支援ネットワークと言うと、『なぜ女性なのか?』と必ず聞かれる。『大変なのに男の女もない。障がい者など、他にも大変な人がいる』など、そういうとても真っ当な質問も出ます。ただ逆に言うとそれが分かっていないからこそ、女性支援ネットワークが必要です。」と話した。
また、宮城と岩手を視察してきた女性は、避難所などでの女性の役割が強くなっていることに関し、「200人分の食事を午前6時から午後8時まで、3回作って当番制。それが週2回回ってくるところや、朝の5時起きで、一日おきに200人の食事を作っているところもある。それをボランティアのお世話になってはいけないという女性もいて、しんどいという声がかき消されている。2ヶ月たち、疲れきり、食事をつくれないところは、かっぱえびせんを1本配られたというところもありました」と避難所の様子を訴えた。