山下貴司法務大臣が2日、死刑囚2人の死刑を執行したと公表したことを受け、人権団体6団体が記者会見し抗議した。死刑は、昨年12月27日に執行された以来で、安倍政権下では、第1次安倍内閣で10人、第2次、第3次安倍内閣で38人となり、通算48人となった。
会見を開いたのは、アムネスティ・インターナショナル日本、NPO法人監獄人権センター、死刑廃止国際条約の批准を求めるフォーラム90、死刑を止めよう宗教者ネットワーク、死刑をなくそう市民会議、被害者と司法を考える会。各団体が抗議声明を発表した。
今日、死刑が執行されたのは、2001年に女性2人を殺害し、強盗殺人罪などに問われ、死刑を言い渡された庄子幸一死刑囚と、2004年から2005年に女性3人を殺害し、強盗殺人罪などに問われ死刑が確定した鈴木泰徳死刑囚。
アムネスティ・インターナショナル日本の小堀繭子さんは、庄子幸一死刑囚が再審請求中であったことを指摘し、「国家が国民の命を奪う死刑制度においては、慎重な審理を尽くす必要がある」と訴えた。
NPO法人監獄人権センターの海渡雄一弁護士は、来年日本で東京五輪や、国連犯罪防止刑事司法会議が開かれることを説明し、日本の人権状況に世界が関心を示していると指摘。「死刑執行が人権問題であるということを現政権が理解していないのではないか」と批判した。
抗議声明
アムネスティ・インターナショナル日本
https://www.amnesty.or.jp/news/2019/0802_8242.html
NPO法人監獄人権センター
http://www.cpr.jca.apc.org/archive/statement#1231