元タレントの中居正広氏の女性トラブルをめぐり、調査に当たっていたフジ・メディア・ホールディングスとフジテレビの第三者委員会は31日、調査報告書を公表した。報告書は、中居氏がフジテレビ元社員の女性アナウンサーに対して性暴力を行ったと認定した。また、女性が中居氏の自宅を訪問したのは、業務上の延長であったとした。
さらに、元女性社員から被害の申告あったにもかかわらず、適切な対応をとらず、中居氏の番組出演を継続させたことで二次被害を招いたとして、職場復帰を希望していた元女性社員が、退職せざるを得なかったと結論づけた。また、週刊誌報道を契機として本事案が発覚したものの、フジテレビはステークホルダーに対する説明責任を果たすことができず、その結果、社会的信用が失墜し、スポンサー離れを受け、危機的状況に陥っていると指摘した。
調査報告書(公表版)
調査報告書(要約版)
調査報告書 (公表版)別冊 役職員アンケート結果
フジ社員が中居氏に弁護士を仲介
第三者委員会は、フジテレビの番組プロデューサーが、被害を受けた女性社員を顧みず、中居氏の利益になる行為をしたことも問題視した。その一つとして挙げられているのが、フジテレビの番組プロデューサーBが、中居氏に代わって、女性社員の入院先に金銭を届けた出来事である。中居氏と親しいフジテレビの番組プロデューサーが、中居氏の依頼を受け、女性社員の入院している病院に、中居氏に代わって、見舞金名目での現金 100 万円を届けた。この行為について、報告書では、女性の病状や心情への配慮を欠いており、法的紛争にも影響し得る として、二次加害行為といえると評価した。
また、編成局の統括部長が中居氏の依頼を受け、フジテレビのバラエティ部門で、20年間にわたって継続的にリーガルアドバイザーをしてきた弁護士を、中居氏に紹介し、中居氏をその弁護士の事務所までアテンドした。報告書は、この行為も中居氏サイドに立っていると指摘。女性に対する二次加害行為とも評価した上で、フジテレビへの対する背信的行為とも評し得るとした。
報告書によると、2024年9月9日、元女性社員が退職することが決まった際、プロデューサーB氏は、中居氏に対してショートメールで、8月31日に女性 A が退社した旨を報告。これに対し、中居氏から「了解、ありがとう。ひと段落ついた感じかな。色々たすかったよ。」との返信があった。B 氏は「例の問題に関しては、ひと段落かなと思います。引き続き、何かお役に立てることがあれば、動きます!」と返信したと報告している。
※10分程度のディレイ配信となります。
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「フジテレビの再生・改革に向けて」(本文)
「フジテレビの再生・改革に向けて」(資料)
【日時】 3月31日(月) 17:00~
・17時より 第三者委員会より調査報告会見
委員長:竹内 朗 (弁護士・公認不正検査士 プロアクト法律事務所)
委 員:五味祐子(弁護士 国広総合法律事務所)
委 員:山口利昭(弁護士・公認不正検査士 山口利昭法律事務所) 他
・19時より FMHならびにフジテレビ会見
株式会社フジ・メディア・ホールディングス 次期代表取締役社長(予定)
株式会社フジテレビジョン 代表取締役社長 清水賢治