昨年６月に施行された改正入管難民法の廃止を求めるデモが１９日、東京や名古屋、大阪など全国８箇所で一斉に行われた。東京では、上野公園に１００人の市民が集まり、「帰れない人を送還するな！」など抗議の声をあげながら、御徒町までの約１キロを練り歩いた。
東京のデモを主催した外国人労働者•難民支援団体「BOND」メンバーの藤巻実さんは改正法は「人間の尊厳や権利を踏み躙るもの」と批判。施行から時間が経ち、世論がトーンダウンしてきてしまっているとして、今後も積極的に抗議行動などをいく考えを示した。
改正入管難民法は、入管施設への収容する人数を減らす目的で、国が認めた家族や支援者が、ビザを持たない外国人の生活状況を監理し、入管庁に報告する「監理措置制度」を新設。また、難民申請が３回目以降の外国人を強制送還できるようにする制度を導入した。このため、入管問題について取り組んでいる市民や弁護士らは、人権上の問題があると厳しく批判している。
