東京電力福島第一原発事故に伴う放射性物質の影響で甲状腺がんになったとして、事故当時、福島県内に住んでいた男女6人が東京電力に損害賠償を求めている裁判で12月11日、第12回口頭弁論が開かれた。被告の東電側は、この日に専門家の意見書を提出すると予告していたが、提出は次回以降となった。
原告側は東電への反論二通と、100ミリシーベルト閾値論をめぐる疫学の考え方についての主張の3つの書面を提出。一方、被告の東電側は原告が9月に提出した15通の準備書面のうち、3通へ反論する準備書面を提出したが、予告していた専門家の意見書は提出されなかった。専門家の都合により間に合わなかったという。次回以降、複数の意見書を提出する見通しだ。
裁判所には200人近い支援者が集まった。集会では、原告3さんが陳述書の要旨を読み上げた音声が流された。今回、提出が期日直前だったため、次回の期日に、裁判所に正式に提出される。