福島第一原発事故
2024/08/22 - 13:11

ALPS処理水の海洋放出ただちに中止を〜20万人の署名提出

福島第一原発の燃料デブリに触れた水を処理した「ALPS処理水」が海洋放出されてから1年。原子力資料情報室や原水爆禁止日本国民会議らで作る「ミライノウミ」プロジェクトのメンバーらが21日、「ALPS処理水」の海洋放出を直ちに中止するよう求める署名を提出した。署名提出は前回の4月に続き2回目で、署名は全部で20万7000筆にのぼった。

福島平和フォーラム共同代表の角田政志さんは、福島第一原発ではあってはならないような作業員の事故が相次いでいると指摘。また原子力資料情報室の松久保肇さんは、廃炉に向けた中長期ロードマップが予定通りに進まなければ、作業員にさらなる皺寄せがいくと批判。作業員の配置を拡充すべきだと迫った。

「ミライノウミプロジェクト」では、「ALPS処理水」の海洋放出の前提となる廃炉作業に関して、経済産業省に対し、事前に質問を送付。その回答を求めたところ、ロードマップの見直しも、放射性廃棄物の処理費用の算出も、燃料デブリの試験的な取り出しにより、デブリの組成が判明するまでは難しいと回答した。

また、ALPS処理水以外に海に流れ出している放射性物質を帯びた水については、構内排水路(K排水路)も、海側遮水癖から漏れ出している「地下水」も、いつまで流出が続くかは言えないとした上で、リスク低減を図っていくと回答した。また、1日30トン流れ出していると推定されている「地下水」について、その事実を認めた上で、「遮水壁設置後に海側の濃度が放射性濃度が大きく下がった」と述べ、「地下水」に相当程度の放射性物質をが含まれていることを事実上、認めた。

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