肌や目の色など「外見」を理由に、あたかも「犯罪予備軍」のように警察から繰り返し職務質問をされるする「レイシャル・プロファイルング」。こうした職務質問は差別を助長し憲法違反だとして、外国出身の男性3人が国などを訴えた裁判の第二回口頭弁論が23日、東京地裁で開かれた。
原告代理人の谷口太規弁護士は法廷で、「見た目による職務質問は人種差別である」という前提は認めるかを確認。被告側は次回期日までに応答の有無を検討するとした一方で原告らに対する職務質問は「あやしい行動や法律違反的な行動をしていた」として、違法性はないと反論した。
これを受け原告側は、職務質問に関して、どのような書面やメモが存在するのか明らかにするよう被告側に要求。裁判所もこれを認め、国や東京都などは次回までに、職務質問に関する文書の一覧表を提出することとなった。
谷口弁護士は閉廷後の報告集会で、「正式な書類ではなくても、メモやその記録が警察内部にあるはず」と指摘。裁判を通して、職務質問の実態を可視化したいと述べた。
原告のモーリス・シェルトンさんは「長丁場になることは覚悟している」と覚悟を述べると、もう一人の原告・星恵土(セイエド)ゼインさんは「お互いリスペクトし合っていけるような裁判になればきっと想いが届くと思います」と希望を述べた。次回の期日は9月19日(木)15時から東京地方裁判所419号で行われる。