1月1日に起きた能登半島地震を受け、原子力発電所の近隣に住む住民が2日、原子力規制委員会に適合審査の凍結や、稼働中の原発を止めるよう求める申し入れを行った。
今回、申し入れを行ったのは、地震のあった石川県をはじめ、福井県、新潟県、宮城県、茨城県に住む住民ら。まず、東京電力柏崎刈羽原発から2キロの場所に住む新潟県刈羽村の近藤ゆき子さんが、再稼働に向けて進められている適合審査などの凍結を求める要望書を提出。柏崎刈羽原発は工事当初から軟弱地盤の上にあり、住民はビクビクしながら暮らしていると指摘し、避難計画が必要な原子力発電所は廃炉としてほしい訴えた。
また、美浜原発から15キロに暮らす福井県若狭町に住む石地優さんは、能登半島地震が起きても、高浜原発、美浜原発の5基が動いており、そのうち3基は40年を超えた古い原発であると指摘。関西電力は止めるどころか、18日に美浜原発3号機を再稼働させたと批判した上で、若狭とひずみ集中帯がたくさんあるのに、電力会社を規制する組織がなぜなぜ止めよと言わないのかと憤った。
ほかにも、宮城県女川町の阿部美紀子さんや茨城県ひたちなか市の荻美枝子さんらが、東日本大震災時に、女川原発や東海第二原発が危機的な状況にあったと訴え、原子力規制委員会に、規制組織としての役割を果たすように訴えた。メンバーらは引き続き、原子力規制委員会に働きかけを続けていくという。