柏崎原発「安全に避難できない」7割〜市民緊急調査
東京電力福島第一原発事故に伴い、新潟県が設置していた「3つの検証委員会」の元委員らで構成する「新潟県市民検証委員会」が18日、東電柏崎刈羽原発の再稼働に関する独自のアンケート調査を公表した。能登半島地震を踏まえて、柏崎刈羽原発の再稼働について聞いたところ、「反対」が60.5%にのぼり、「賛成」の18.2%の3倍以上上回った。「わからない」は21.3%だった。
また避難については、「安全に避難することができない」と回答した人が70.26%に対し、「安全に避難できる」と回答した人は9.4%に過ぎなかった。さらに再稼働について、「不安など感じない」と回答した人が14.8%に対し、「不安を感じる」と回答した人も69%にのぼった。
さらにアンケートでは、再稼働に対する県民の意見を聞く方法についても聞いた。その結果、「県民投票」が45.5%、「アンケート調査」が34.4%、「知事選」が9.6%、「県議会の多数決」はわずか5.6%だった。
アンケートは、能登半島地震を受け、同委員会が緊急で実施を決めたもの。今回のようなアンケート調査ははじめてとなる。調査会社を通じたコンピュータで自動的に電話をかけるオートコール方式を使用し、今月13日に実施した。約3万7000件電話をかけ、1421人が回答した。
柏崎刈羽原発をめぐって去年12月、原子力規制委員会は事実上の運転禁止命令を解除した。