LGBTの理解を促進するためのLGBT理解増進法案をめぐり、12日、当事者ら200人が「理解を抑制する法律」などとして、国会議事堂前で緊急抗議を行った。本法案をめぐっては、9日、与党案に日本維新の会・国民民主党案を盛り込んだ修正案が衆議院で採決された。
修正案には少数者が多数派に配慮することが盛り込まれた
12日の抗議で当事者らが特に懸念を示したのは、修正案に盛り込まれた「全ての国民が安心して生活することができることとなるよう、留意すること」についてだ。一般社団法人fairの松岡宗嗣さんは「理解増進ではなくむしろ真逆の、理解を抑制するための法律」と指摘すると、明治大学法学部教授の鈴木賢さんは「多数派の顔色をうかがい、身分が低いことをわきまえて生きることを強いるという法律」と厳しく批判した。 TRANSGENDR JAPAN共同代表の畑野とまとさんは 「似たような法案を持つ国があります。ロシアです」「この法案がいかに危険か。身の回りの人たちに伝えてほしい」と訴えた。
本法案は16日に衆議院で可決する見通し。