LGBT理解増進法案の議論をめぐり、一部の野党から、いわゆる一般人女性(シスジェンダー女性)への配慮規定を盛り込む案が浮上していることを受け、当事者らが緊急の記者会見を行った。シスジェンダーとは、出生時に割り当てられた性別と性自認が一致している人のことを指す。
「当事者としては、もう疲れてしまった」
そう述べたのは、トランスジェンダーであることを公表している木本奏太さん。性別適合手術を受け、戸籍上の性別も男性に変更している。「これ以上なにを言えばいいんだ、というのが正直な気持ちです」と肩を落とすと、トランスジェンダー女性の時枝さんも「悲しい気持ちになる」と述べた。
Women7共同代表の福田和子さんはフェミニストの立場として、「暴力や不安の責任をトランスジェンダーに転嫁するのは間違っている」と述べると、「みんなが一致団結して差別と立ち向かうとき」と連帯を呼びかけた。