子どものためのメディアリテラシー
子どものためのメディアリテラシー
今、メディア環境が大きく変化にしています。従来のテレビや新聞だけでなく、インターネットや携帯電話等、新しいメディアが登場し、誰もが自由に動画を含めたやりとりが可能になっています。中には、子どもとメディアの付き合い方に関しては、悩んでいる保護者の方も少なくないと思います。インターネットや携帯を持たせないようにしている方もいるでしょう。
とはいえ、子どもから便利なメディアを取り上げることは、大変もったいないことだと思いますし、長い目で見ると、マイナス面が大きいと私は考えています。
インターネットや様々な動画メディアは「包丁」のようなものだと考えてください。確かに、「包丁」というものは、使い方を間違えると指を切ることもあります。けれど、もし「包丁」がなければ、どの家庭も困るでしょう。時には「包丁」を使った犯罪も起きますが、だからといって、家から「包丁」を捨ててしまう人はいないと思います。
包丁の使い方を子どもに教えるように、子どものうちから、インターネットやメディアの使い方を教えるー。大人になってから、初めて包丁を渡されるより、子どものうちから馴染んでいた方が安心だと思いませんか。是非、楽しみながらメディアを身近なものに出来る子どもたちを育てたいものです。
白石草(OurPlanetTV代表)
プロフィール
早稲大学卒業後、放送局記者を経て、2001年OurPlanetTV設立。東京大学情報学環教育部をはじめ、全国の大学や市民講座で映像/メディアに関する講義・ワークショップを行う。現在、一橋大学大学院社会研究科客員准教授、早稲田大学大学院政治学研究科ジャーナリズムコース講師。著書に「コミュニティメディアの未来~新しい声を伝える経路」「ビデオカメラでいこう~ゼロからはじめるドキュメンタリー制作」他多数。小学5年生と6年生の2人の子どもがいるワーキングマザー。