1頭の牛が屠場に向けて、住宅街の中を次男に引かれて闊歩する。長男がハンマーで牛の眉間をノッキングし、家族は包丁で、息の合った作業で、牛を見事に解体していく―。ドキュメンタリー映画「ある精肉店のはなし」は、理屈ではなく実感として、「いのちと向き合うこと」そして「いのちをいただくこと」を冒頭シーンで映し出す。
江戸時代から7代に渡り屠畜を生業にしてきた、大阪府・貝塚市にある北出精肉店。「ある精肉店のはなし」はその精肉店を舞台に、いのちと食、そして家族を見つめる。監督は、前作「祝の島」(ほおりのしま)で、原発予定地の目の前にある小さな島、山口県上関町の祝島での人々の営みを丁寧にとらえ、話題を呼んだ、纐纈あやさん。
社会の表に出てくることのなかった屠畜の現場、屠畜に携わる人々の暮らしを生き生きと描く、作品に込めた思いを纐纈あや監督に伺った。
ゲスト:纐纈あや(映画監督)
聞き手:高木祥衣(OurPlanet-TV)
映画「ある精肉店のはなし」
http://www.seinikuten-eiga.com/
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