「戦没者の遺骨が海に捨てられてしまう事態を止めたい」
沖縄県で遺骨収集を続ける市民団体「ガマフヤー」代表の具志堅隆松さんが14日、東京都千代田区の九段下でハンガーストライキを始めた。辺野古の米軍基地建設に、今も遺骨が眠る沖縄本島南部の土砂を使わないよう訴えるのが目的だ。
40年前から沖縄県内の戦没者の遺骨を収集し、家族のもとに返す活動をして生きた具志堅さん。とくに激しい地上戦が繰り広げられた沖縄本島南部で遺骨収集をしてきたが、その地域の土砂がいま、辺野古の埋め立て工事に使われる恐れが生じている。
基地予定地に軟弱地盤があることが発覚したため、大量の土砂が必要になった防衛省は、土砂の調達先に沖縄本島南部を追加。遺骨の眠っている土が埋め立て工事に使われる可能性が生じている。
具志堅さんは防衛省の計画を人道に反すると厳しく批判。今年春には沖縄県庁前でハンストをするなど、抗議活動を行ってきた。しかし、まだ全国に伝わっていないと「終戦の日」にあわせて上京。戦没者追悼式が行われる日本武道館の前に座り込み、土砂の使用中止を訴えたいという。
千鳥ヶ淵戦没者墓苑と靖国神社のある九段下は終戦の日、戦没者を弔う人が溢れる。ハンガーストライキは15日夜まで続ける予定だ。