奇想天外な作品を次々と世に打ち出し、大きな波紋を投げかけてきた荒川修作。1960年代に芸術家として出現し、アヴァンギャルド芸術家として活躍した彼が、2010年5月19日、ニューヨークで急逝した。
岐阜県にあるテーマパーク「養老天命反転地」、東京都三鷹市にある“死なないための住宅”「三鷹天命反転住宅」、岡山県にある巨大な円筒建造物「奈義の龍安寺」など、彼が手がけた作品は一見、異様で異質なものに見える。でも、四角いビルや平らな地面に囲まれている方が、実はよっぽど不自然なこと。「人間は死なない。」自論を強く語る彼の狂気的な言葉は、人間の持つ生命力や全ての生命や自然への讃頌にも聞こえる。
監督:山岡信貴(2010年/日本/80分)
12月18日より渋谷シアター・イメージフォーラムにてモーニング&レイトショー
『死なない子供、荒川修作』公開前夜イベント
荒川修作の幻の長編映画「Why not」が12年ぶりに解禁!12/18(土)、「人間は死なない」と断言した男と、「死なない家」に住んだ人々の希望のドキュメンタリー、山岡信貴監督「死なない子供、荒川修作」が公開されます。これを記念して17日(金)に前夜イベントを行われます。
【イベント概要】
完成から40年の時を経て、渋谷慶一郎によるその夜限りのインプロビゼーショ(即興演奏)が映像とシンクロし、ミニマリズムを極めたエクスペリメンタルムービーが新たな生命を得て現代に蘇る。
【上映作品】
『Why not (A Serenade of Eschatological Ecology)』(1969年製作/モノクロ/110分)
監督・脚本:荒川修作
ナレーション:マドリン・ギンズ
音楽:一柳 慧
主演:メラニー・ウィンドウ
【作品概要】
映画『Why not』は荒川修作が1969年に初めて監督した映像作品。同年ホイットニー美術館、草月アート・センターのアンダーグラウンド映画シリーズとして公開され好評を博した。映画音楽には、図形楽譜や不確定性の音楽の第一人者でもある作曲家・一柳慧が参加。「新しい日本の風景を建築し、常識を変え、日常の生活空間を創りだすために−荒川修作/マドリン・ギンズ展」で公開され、今回が12年ぶりの東京での公開となる。
■日 時 12月17日(金)19:00オープン / 20:00スタート
■料 金 ¥2500+ドリンク
■場 所 音楽実験室 新世界(http://shinsekai9.jp/)
■イベント詳細 http://shinsekai9.jp/2010/12/why-not/