東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の公式映像より
東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の評議員会と理事会の合同会議が12日の15時から開催され、冒頭で森喜朗会長が辞意を表明した。
「今日を持ちまして会長を辞任いたそうと思っております。」
日本オリンピック委員会の理事会で「女性の多い理事会は時間がかかる」と発言してから一週間。組織委員会の森会長がようやく辞意を表明した。
ただし退任の理由について森氏は、「大事なことは五輪を7月に開催すること。その準備に私がいることが妨げになってはならない。」などと説明。女性への差別発言につては「今回、私の不適切な発言が原因で混乱させた。多くの皆様にご迷惑をおかけした。」と関係者への陳謝にとどまった。
その後、森氏は2014年に組織が発足してから、これまでの6年間を振り返り、およそ15分もの間、自身の実績を紹介。会場の見直しをはじめ、熱中症対策によるマラソン競技の札幌開催、新型コロナ感染症による延期の決定に至るまでの紆余曲折を感慨深げに語った。
一方、辞任の引き金となった発言をめぐっては、「東京五輪私は女性を蔑視する気持ちは毛頭なかった」と反論。「多少意図的な報道があったんだろうと思います。女性蔑視などと言われまして。」などをマスコミを批判し、「私はこの組織委員会に入ってから、女性の皆さんを全力で称えてきましたし、男性より女性の皆さんに発言いただくようたえず進めてきました。」と釈明した。
森氏はさらに「この一言でこうなったことは、私の不注意もあったかもしれませんが、長い83年の歴史の中で、本当に情けないことを言ったもんだな」と反省の色は一切見せなかった。