自民党の杉田水脈衆院議員が性暴力被害者の相談事業を話し合う自民党の会合で、「女性はいくらでもうそをつけますから」と発言した問題で3日、性暴力の被害者らが緊急デモを行い、発言の撤回と議員辞職を求めた。
集まったのは、性暴力に抗議して、毎月11日にデモを行っている「フラワーデモ」の参加者など約200人。呼びかけ人の北原みのりさんは「フラワーデモ」が昨年3月、性暴力被害を扱う裁判で相次いで無罪判決が出たことを契機にスタートしたことに触れ、性被害者が声をあげることで、有罪判決につながったと述べた上で、「こんなヘイトは許せない。差別を繰り返す議員を比例上位に置き、当選させてきた自民党の責任は重い」と訴えた。
「私は嘘をついていない」
この後、各地で「フラワーデモ」を呼びかけた女性らが次々にマイクを握り、実父身近な大人から性暴力の被害に遭いながらも、「嘘をついている」と被害が封印されてきた苦しみを涙ながらに語り、杉田議員の発言は、被害者を貶めるものだと断罪した。
自身も実父から性暴力を受け、現在は、性被害者の支援を行っている一般社団法人「スプリング」の山本潤代表理事は、「「女性がうそをつく」というのは日本でも世界でも言われ続け、弱い立場の被害者を黙らせてきた」と指摘。今も苦しんでいる被害者がいるとした上で、「信じてもらえなかったと思っている被害者を支えることこそ大人の責任であり、国会議員に果たしてほしい仕事だ」と声を震わせた。
「フラワーデモ」主催者は、杉田議員に発言の撤回と謝罪、議員辞職を求めるウェブ署名を展開しており、賛同署名は13万筆以上にのぼっている。主催者らは自民党に署名の受け取りを要請しているが、現在までに具体的な具体的な回答はないという。