2015/05/28 - 12:54

「帰還か定住か」〜都が避難者の相談拠点

東日本大震災と東京電力福島第1原発事故により都内に避難している人を対象に、東京都は27日、飯田橋に「都内避難者相談拠点」を開設した。相談員を配置し、住まいや仕事など避難者が抱える悩みの相談に応じる。都の復興支援対策部 川合部長は訓示で、「今後、災害公営住宅等が一気に立ち上がる。避難者が帰還と定住の選択を迫られる。こういった悩み事に個別具体的に答えていきたい」と話し、主に住まいの問題について取り組んでいくことを示した。

都は「都内避難者相談拠点」に、東京都社会福祉協議会から相談員2人を配置して、平日9時30分から17時まで対応する。電話(03-5946-8655)での対応後、希望者には相談室で面談する。弁護士や医療関係者による専門的な相談会も実施する予定だ。

現在、都内の避難者数は約7400人。都が今年2月から3月にかけて行ったアンケート調査(1144世帯が回答)では、生活で困っていること、不安なことのトップは「住まい」(62.2%)、「避難生活の先行きが不明」(45.6%)、「生活資金のこと」(43.5%)と続く。

今後の生活については、「都内で定住を考えている」は63.3%、「地元県内に戻りたい」(帰還)は25.2%、「地元以外の他の道府県への移住」は11.5%となっている。

都の避難者支援課の佐藤課長は、OurPlanetTVの取材に対して、避難指示を受けていない「自主避難者」の住宅支援が2016年度で無償提供を終了するとの新聞報道について、「福島県の動きは新聞で見ているが、具体的な話はまだこちらに来ていない」「非常に難しい問題。相談体制を強化する拠点を設けたので、避難者の個々の声を聞いていきたい」と答えた。

関連リンク
「都内避難者相談拠点」
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2015/05/20p5j500.htm
2015年都内避難者アンケートの調査結果について
http://www.metro.tokyo.jp/INET/CHOUSA/2015/05/60p5j100.htm

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