東京五輪・パラリンピック大会組織委員会は29日、選手村の交流施設をメディアに初めて公開した。全国63自治体から集めた木材をつかっていることが特徴的で、今年4月に完成する。
中央区晴海にある選手村の北東部入り口に位置する交流スペース「ビレッジプラザ」。建物は5棟で、延べ床面積は約5300平方メートル。大会期間中は選手の生活を支えるカフェやヘアサロン、雑貨店などがつくられる他、メディアセンターや記者会見室も設置され、メディアとの交流の場所にもなる。
選手村の宿泊棟などには街路樹がないが、「ビレッジプラザ」には、全国63自治体から無償で提供を受けた木材(スギやヒノキなど)が約4万本使い、木のぬくもりが演出されている。
選手村の宿泊棟。街路樹はなく緑は少ない
メディア公開後、組織委員会と木材を提供した自治体などが参加して式典が開かれた。組織委員会の森喜朗会長は「大会後は自治体に木材を返却する。学校や役場などで活用していただきたい」と述べた。