ICRPのパブコメのページ。複数の市民団体がパブコメの送り方を説明する学習会を開催している。
大規模原発事故時の新たな防護基準勧告案を公開し、パブリックコメントを募集している国際放射線防護委員会(ICRP)が4日、日本の市民団体などの要望を受けて、日本語でも意見募集を始めた。ホームページを通じて投稿できる。ICRPは、放射線防護に関する勧告を行う民間の国際的な学術組織で、同組織の勧告は日本を含め多くの国で法制度に反映される。
今回、日本語でのパブコメを募集したのは、大規模な原子力事故時が発生した際の放射線防護基準に関する勧告案で、福島原発事故の教訓を受けて策定されたもの。当初は、英文でしかパブリックコメントを受け付けていなかったが、市民団体が反発。日本語による全文訳や、意見の受け付け、国内での公聴会の開催を求めていた。
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今回の勧告は、緊急時には「20ミリから100ミリ」、回復期には「年間1ミリから20ミリのなるべく下方」とされていた放射性防護の目安をそれぞれ「100ミリ」と「10ミリ」に修正したもの。英文の報告書は92ページにわたり、全文の日本語訳の公開は予定されていない。このため市民団体は共同で翻訳をすすめており、近日、公開するとしている。
ホームページを通じての公式なパブリックコメントの締め切りは今月20日。このほか、来月10月25日に東京千代田区にある主婦会館で、この報告書に関する