政府が今国会での成立を目指す「特定秘密保護法案」をめぐり、賛否を問う街頭投票が全国的に広がっている。これまでに全国48カ所で実施し、子どもからお年寄りまで2625人が投票。投票者の6割が「反対」だった。
この街頭投票は、十分に知られていない「秘密保護法」に関する市民の考えを聞こうとス、山本太郎参議院議員やジャーナリストの堤未果さんなど、弁護士やジャーナリストなどの呼びかけによってスタートした。「賛成」「反対」「分からない」の三択式で、投票ボードにシールを貼るというシンプルなもの。全国各地に、勝手連的に実行委員会が立ち上がり、毎日のように投票が行われている。
10月22日には、都内で2回目となる投票が多摩センター駅前で行われた。この日は、1時間半の間に181人が参加。投票結果は「分からない」が93人と最も多く、次いで「反対」が82人。「賛成」「条件付き賛成」はわずか6人だった。「反対」にシールを貼った男性は、「あんな悪法に賛成する気持ちがわからない」とした上で、「これだけ多くの人間が「分からない」というのは、民度の低さのあらわれだ」と嘆いた。
投票には小学生も参加。一人が「原発が大変な時に知りたいことを知れなくなるから反対」というと、もう一人も「汚染水の広がりを知るためにも上の人に決めて欲しくない」ときっぱり。政府に対してメッセージを求めると「「勝手に決めてんじゃねーよ」と言いたい」と、しっかりとした口調で回答した。
シール投票にボランティアとして参加した瀬戸雅恵さんによると、調査に協力的だったのは戦争を体験したシニア世代と好奇心旺盛な高校生などの若年層。大学生や若手社会人の関心が低かったという。「もっと、この法律に関心を持ってもれらえるように、周知していきたい」と話す。
シール投票は、10月29日までに、全国48カ所2625人を対象に実施。これまでの投票結果は、賛成が176人(7%)、反対が1592人(60%)、分からないが857人(33%)だった。投票期間は11月6日までで、投票結果は政府と全国会議員に届ける予定だ。
秘密保護法全国投票の会
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