前半
東京電力福島第一原発の放射能汚染水流出について2日、いわき市の漁師 や原発立地地域の市民が、汚染水を意図的に放出しないことなどを求めた署名約2万筆を、安倍首相ら宛に提出した。署名には、海外114カ国からの1万394筆が含まれる。市民らは、署名提出後に政府の担当者と 直接交渉を行った。
10日に試験操業を予定している福島県いわき市漁協の新妻竹彦さんは、安倍首相が汚染水は港湾内でブロックされていると言ったことについて「シルトフェンスを設置している が、そんなものでは海水は止められない」と批判。基準値以下でも海に流すことは「絶対に受け入れられない」と訴えた。また原子炉建屋付近にある汚染される前の地下水をくみ上げて海に放出するバイパス計画について「数字がどうであれ、汚染水の海洋投棄だと思っている。これは福島の漁業者の共通した認識」と批判。魚介類の全量検査 や、検査数の拡大を求めた。
後半
9月16日の台風18号によって汚染水タンクの囲いから水があふれそうになり、東電が放射性物質を含む雨水を1130トン放出したことについて、国際環境NGO FoE Japanの満田夏花さんが政府に対し、「なぜ流してよいのか?」と質問すると、原子力規制庁で汚染水問題を担当している村田真一補佐は「東電が判断して放出した。基準値以下と確認して出していると聞いている」と回答。これに対して、「美浜・大飯・高浜原発に 反対する大阪の会」の島田清子さんは、「東電は雨が降ったらいくらでも流せるということか。セシウムもストロンチウムも 入ってる。どういう処罰をしたのか。必要だ」と追及。これに対し、村田氏は「考えていきたい」と回答した。