2013/03/11 - 23:22

原発事故から2年~被災者1650人が提訴

福島・原発事故被災者1650人が、国と東電を集団提訴
3.11から2年、東日本大震災から2年となった11日。東京電力福島第1原発事故により、避難を余儀なくされた住民や被害を受けた1650人が、国と東京電力に対し、損害賠償と福島の原状回復を求めて、福島や東京など4つの地裁・地裁支部に一斉に集団提訴した。
 
福島では、福島県の住民や警戒区域からの避難者ら800人が、福島地裁に提訴。居住地の空間線量が、事故前の毎時0.04マイクロシーベルト以下に戻に戻るまでは、1人月額5万円の慰謝料を請求した。
 
原告団長をつとめる相馬市のスーパー経営の中島孝さんは、提訴後の会見で、「被災者の生活再建は現状復帰から遠い。国と東京電力の原発を推進してきた責任を確定してはじめて被災者の救済が成しえる」と訴えた。
 
また、二本松市で8年間、農産物の販売をしてきた平さんは、「汚染された大地で土と向き合って仕事をしている人の健康問題について見過ごされている。これからどうなるのか、考えなければならない」と話した。
 
郡山市で建築業を営む七海実さんは、「地域の中でも人口が減っている。子どもたちにこちらにおいでとは言えない。コミュニティが壊されている。目には見えない、もやもやした思い。心の中から許せないという思いがわいてくる」と話し、原発事故から2年が経ち、深刻化する現状を訴えた。
 
東京・「脱原発法案」参議院に提出 
一方、国会では、生活、みどりの風、社民の3党が、昨年の衆院解散で廃案となった「脱原発基本法案」を参議院に提出した。みんなの党の協力を得るために、発送電分離を前文に盛り込んでいる。他の党にも賛同を呼びかけ、今国会での成立を目指す。
 
同法案は昨年9月、脱原発の法制化を目指す「脱原発法制定全国ネットワーク」の働きかけで衆議院に提案されたが、11月の解散で廃案になっていた。
 
提出の発議者は、生活の党の森ゆうこ議員、はたともこ議員、緑の風の谷岡郁子議員、社民党の福島瑞穂議員と全て女性。谷岡議員は、「発議議員が全て女性なのは偶然ではない。経済より、子どもの未来や環境を育む性として誇りに思う」と発言。「3月11日に提出したのは、原発事故を風化させないというメッセージだ」と強調した。「脱原発法案」は、2020年3月11日まで、遅くとも2030年までに、国内の全ての原発を廃止することを謳っている。
 

 

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