2020年東京五輪の競技日程の全体像が固まった。国際オリンピック委員会(IOC)の理事会は18日、水泳競技以外の日程を承認した。史上最多の33競技339種目が行われるため、タイトなスケジュールとなった。
多額の放映権料を払う米国のテレビ局に配慮した結果、真夏の開催となっている五輪。開催期間は、7月24日から8月9日までの17日間だ。最も早い試合は、福島県福島氏のあずま球場で開催される女子ソフトボールで、開会式前の22日午前10時がプレイボールとなる。
一方、競技の始まりが最も早いのは競歩で、午前6時のスタートとなる。暑さ対策の必要性から、このほかマラソン(午前7時)、ゴルフ(午前8時)間が当初の予定より早いスタートとなった。米国テレビ局のゴールデンタイムに合わせて、競技時間帯が決まっているものもある。例えば、陸上競技は、午前9時から13時半まで競技をした後しばらく休み、19時から22時まで再び競技を再開する。バスケやバレーボール、サッカーの終了時間は23時台。観客やボランティアが帰りの足を確保できるのか懸念される。
主な競技のスケジュール
(開会式と閉会式の開催時間は立候補ファイル時の予定)
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バレーボールの試合が行われる有明アリーナはゆりかもめの有明テニスの森が最寄駅となるが、新橋行きは23時58分が最終。豊洲行きは、53分、0時5分、15分の3本とわずかだ。ゆるかもめの定員は300人から350人。全ての観客を運ぶのは難しい。徒歩17分の距離にあるりんかい高速鉄道の国際展示場駅は、新木場方面の最終が23時以降の便は23時44分1本。大崎方面が23時42分と58分。ボランティアの輸送を含め、どのような交通手段が確保がなされるか未知数だ。
(左)有明アリーナ (右)さいたまスーパーアリーナ
チケット価格も決定
組織委員会は公式チケットの概要も公表した。気になる開会式は、最も安い席は1万2000円。最も高いチケットは30万円だという。一方、閉会式は最高価格が22万円と開会式よりやや割安となっている。
一般競技のチケットは、最も安い席で2500円〜3000円。最も高いのが競泳で5800円となっている。また、最高価格が高いのは陸上競技で13万円。次いで競泳とバスケットボールが10万8000円、バレーボールが8万1500円、体操が7万2000円、サッカーと野球が6万500円となっている。
主な種目のチケット価格帯
組織委員会によると、チケット全体の半数以上を8000円以下に抑えているという。また、子どもや高齢者、障害者など家族やグループで、開会式・閉会式を含めて全ての競技を観戦できる一人2020円のグループチケットを発売する予定だ。チケット売り上げの総額は850億円を見込んでいる。