防衛省が辺野古の新基地建設のための土砂投入工事を通告していた17日、東京・市ヶ谷の防衛省前には、抗議する市民が朝から座り込み「基地はつくらせない」と声を上げた。
抗議を呼びかけたのは、「辺野古の海を土砂で埋めるな!首都圏連絡会」。同会は、国が土砂投入工事を表明した6月に、米軍基地建設に反対する市民グループ26団体が集まって発足した。この日は、午前9時から約30人が座り込みを開始。「翁長知事の遺志をつぎ、辺野古新基地は造らせない」という横断幕を広げて、防衛省に抗議した。
抗議に参加した沖縄出身の山野すみ子さん(60代)は、国が今日から行うとしていた土砂投入工事を延期したことについて、翁長氏死去の「喪に服す期間」と説明していることを批判。「タイミングを計っているだけ。工事の計画は撤回していない。許せない」と怒りをあらわにした。
家族で沖縄に行き辺野古で泳いだことがある50代の女性は、透明なブルーの海に感動し、基地建設の環境破壊に憤る。「ジュゴンが現れ、ウミガメが産卵する海を、人殺しの基地のためにつぶしてはいけない」と力をこめた。