2012/05/29 - 21:47

原発事故被害者の支援法、早期の成立訴え院内集会

東京電力福島第一原子力発電所の事故被害者への生活支援策が十分に行われない現状に対し、日本弁護士連合会は529日、早期の立法化を求め院内集会を開いた。
 
原発被害者の支援に関しては、4月末までに、与野党から原発事故被害者の支援に関する議員立法が提出されて、与野党の間で一本化が図られてきた。現在は、民主党が政府と調整の上、修正案を作成。31日に野党が協議を行い、再提出する方向となっている。
  
同法案で議論となっているのは、医療の減免を受ける際、被曝と疾病との因果関係を立証する責任が、被災者側なのか、政府側なのかといった点だ。また、対象が子ども及び妊婦と限定され、成人は対象外となってしまうことも問題となっている。
 
民主党の谷岡郁子議員は現在の法案に関し、「具体的に足りないとことろはたくさんあるが、20ミリシーベルト以下は関係ないという状況や、安全だから心配する方が悪いという状況。仮設住宅があるからこれ以上は必要なしとするような状況を変えていくためのとっかかり」として早期の成立を訴えた。
 
一方、子どもたちを放射能から守る福島ネットワークの中手聖一さんは、「健康管理や避難の問題に、本格的に取り組む支援の法律で感慨深い。これからがスタートだ」と話した。また、福島の子どもたちを守る法律家ネットワーク(SAFLAN)の代表・河崎健一郎弁護士は、不満な点は残るとしながらも、「この法律の重要点は、”避難の権利”という根拠法になる可能性がある。支援対象地域からの移動や支援対象地域に残った人の保護、支援対象地域から帰る時の補償など、国が責任を持つべきということが明確に書かれた法律になっている」とし、この法案が成立した後の次の段階が重要だと訴えた。
 
5月23日に開催された民主党「復興PT・原発PT合同会議」配布資料
(被災者支援法の修正案)
http://www.arai21.net/documents/2012/20120523_WT1.pdf
医療費の減免措置の拡大を求める要請(foEジャパン・フクロウの会)
http://hinan-kenri.cocolog-nifty.com/blog/2012/05/post-9a8b.html
 

 

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