熊本県南部人吉盆地から八代平野を経て、不知火海に流れる球磨川。最上川、富士川と並ぶ日本最大急流のひとつでもある。その中間に位置する八代市(旧坂本村)にあった荒瀬ダムが
日本で初めて撤去される。
存廃をめぐり、揺れ続けてきた荒瀬ダム。撤去の実現には、地元・坂本をはじめとする流域流民らの強い願いがあった。荒瀬ダム、そして、球磨川に寄せる人々の思いとは?
3月31日、4月1日に開催されたダム撤去記念イベント「荒瀬で遊ぼう!」の模様を
ビデオにまとめた。(取材:高垣大輔)
荒瀬ダム:水力発電を目的に1955年(昭和30年)に完成した熊本県営ダム。2002年に潮谷前知事が撤去を表明したが、現・蒲島知事は、08年11月、財政難などを理由に存続へ方針転換。しかし、10年、県は発電継続を断念、10年3月31日にダムのゲートをすべて開放。そして、今年から、ダム本体の撤去が 始まる。工期は6年間と見込まれている。
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