東京電力の原発事故に伴う損害賠償の枠組みを決める政府の原子力損害賠償紛争審査会は10日、自主的に避難した人だけでなく、自主避難者だけでなく、避難せずに残った人も賠償対象とする方向で大筋合意した。
自主避難者に対する賠償について、原賠審では、避難した時期によって対象を分ける方針だったが、「期間を峻別しすぎるのはよくない」などの意見が相次ぎ、見直すことになった。会合では、賠償を認める対象を市町村という基礎的自治体ごとに定めることや、子どもや妊婦への賠償を中心に据えるよう求める意見が出された。
今月下旬に開催予定の次回会合では、福島県内のどの市町村が賠償の対象となるのかや賠償額などについて議論をし、指針を出したいとしている。