東京電力福島第一原発事故後に甲状腺がんと診断された子どもなどを支援する市民団体「3・11甲状腺がん子ども基金」は記者会見を開き、12月1日から患者への経済的な支援のスタートすると発表した。
給付対象は原則、事故以降、岩手、宮城、山形、福島、茨城、栃木、群馬、新潟、千葉、埼玉、東京、神奈川、山梨、長野、静岡の1都14県に居住していた25歳以下で、甲状腺がんまたは疑いがあると診断された人。給付金は1人10万円で、アイソトープ治療の必要があると診断された人にはさらに10万円が支給される。12月1日から申請の受付けを開始し、毎月、審査を経て支給される。
副代表理事の海渡雄一さんは、給付の性質について、科学的な因果関係問わず、あまねく支援するものと説明。2012年に成立した「原発事故子ども・被災者支援法」の理念と同じだとしたうえで、同法が成立しても、国に義務づけられた医療の包括支援策がなされていないと批判。それに手をこまねいているわけにはいかないと、療育費支給事業の意義を語った。
福島県の甲状腺検査では170人以上ががんの疑いがあると診断されているほか、茨城県北茨城市や宮城県丸森町などで、小児の甲状腺がんが見つかっている。
資料請求は
http://www.311kikin.org