福島第一原子力発電所のある福島県双葉町の井戸川町長は1月15日、脱原発世界会議に参加。OurPlanetTVのインタビューに応じた。
井戸川町長は、福島第一原子力発電所からわずか3キロの地点に自宅がある。地震が起きた
おきた当時は、車の中にいて、原発への影響をまず心配したという。結果的に、翌日早朝に避難指示となり、町民の避難を誘導中に、1号機が爆発。第一原発からのチリを直接かぶったという。その後、線量計で身辺の計測。汚染の広がりが想像を超えていたため、福島県内では、被曝による危険性があると判断し、避難所を埼玉県に置くことを、自らの判断で決定したことを明らかにした。
現在、政府は、双葉郡に、放射性廃棄物の中間貯蔵施設を建設しようとしているが、井戸川町長は、真っ向から反対を表明。今月12日、その検討を行う電源地域政策協議会の第1回目の会合を欠席したが、インタビューの中で、今後一切、同協議会には出席しない方針であることを明らかにした。
また、原発を誘致した責任については、「その責任はある」ときっぱり。どのように責任を表したら良いか考えているとしたうえで、「どの原発にも危険性はある」として、原発を誘致した自治体すべ同罪であるとの考えを示した。また原発の再稼働に関しては、「今回の事故を最後にしなければならない」として、自分たちを「反面教師にして欲しい」と話した。
井戸川町長は、脱原発世界会議の首長会議に出席。他の自治体の首長に対し、福島の子どもたちの避難を受け入れて欲しいと、別室で話をしたという。「国が定めている基準は上限年間1ミリシーベルトじ。除染には時間も費用もかかる」として「子どもたちを国で避難させてほしい」と涙をうかべて、訴えた。