2017/07/14 - 12:49

「戸籍開示やめて」人権団体が声明


街頭で演説する蓮舫民進党代表(2016年1月撮影)
 
民進党の蓮舫代表が週明けの7月18日に、二重国籍との批判に応えて、自身の国籍に関わる個人情報を開示すると発言したことについて14日、外国人の人権問題などに取り組む市民団体が開示しないように求める声明を発表した。
 
声明を出したのは、「移住者と連帯する全国ネットワーク(移住連)」「外国人人権法連絡会」「人種差別撤廃 NGO ネットワーク」「反差別国際運動(IMADR)」の4団体。法的に問題がないにもかかわらず、蓮舫代表に個人情報の開示を求めることは、出自による差別を禁じている憲法14 条や人種差別撤廃条約の趣旨に反すると批判。同じような境遇にある「日本国籍者」に対する影響は計り知れないと警告している。
 
声明では、1975 年の「部落地名総鑑事件」を受け、企業による採用選考の場で応募者に戸 籍謄本の提出や本籍地の確認を求めることは禁じられており、 蓮舫代表に個人情報の開示を求めることはこの歴史を覆すことに他ならないと指摘。民進党に対し、「一人ひとりの基本的人権をさらに尊重する社会、 多様な個性や価値観が認められる人権尊重社会」の「実現」を目指すとする党の政策にもとづいて役割を果たして欲しいと求めている。
 
蓮舫代表のように、両親のうち、片方の親が外国籍者という子どもは、統計の存在する1987 年から2015 年の間生まれだけでも、約48 万人にのぼる。蓮舫代表が生まれた40年前までさかのぼれば、かなりの人数となる。また過去30年間に、日本人に帰化した人々も36万人を超えるという。移住連の山岸素子事務局長は、「どのような個人情報を開示するのか情報が錯綜しているが、いずれにしても、蓮舫代表が国籍に関わる個人情報を開示することは、あまりに影響が大きい。絶対に開示はやめて欲しい」と強調した。
 
「蓮舫民進党代表の個人情報開示意向表明に関する声明」(移住連)
http://migrants.jp/archives/news/statement170714
 

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