終戦記念日にあたる8月15日に解散した「SEALDs(シールズ)」。
集団的自衛権を容認する安保法案に反対するために、昨年の5月3日憲法記念日に発足。国会前デモを行い、法案成立後も、参議院議員選挙の野党共闘や市民参加について呼びかけ続けた。解散を受けて16日、永田町の衆議院議員会館で、メンバー約25人が今の気持ちを語った。
中心メンバーで、参議院の中央公聴会で意見陳述もした奥田愛基さん(24歳)は、デザインにこだわったプラカードや映像、「民主主義って何だ」というラップ調のコールなど、斬新な表現が若者に大きな注目を集める一方、バッシングを受けたことを振り返り「この社会で、若者が政治にYESやNOと言うことは大変だった」と吐露、「民主主義とは何か、問い続け、答える努力をしてきた」と自負を語った。
若者の政治への関心の低さが問題となる中で、なぜ活動を続けてきたのか。ラップでもメッセージを伝えている牛田悦正さん(23歳)は「安倍政権は、国が守るべき立憲主義を守っていない」と危機感をあげる。「僕らの生そのものが、目に見える形で危ぶまれている」と訴えた。大学2年生の奈良みゆき(20歳)さんは、7月の参議院議員選挙時に、情報発信プロジェクトに関わり、皆で協力して政治に関わることが楽しかったという。まだまだ皆で一緒に活動したいという思いを抱えているが「今後も自分で孤独に思考し、判断し、思ったことをやっていきたい」と政治に関わっていくことを続ける。
沖縄・宜野湾市出身の元山仁士郎さん(24歳)は、沖縄県内の大学生や若者とともに、昨年8月15日(終戦記念日)に「SEALDs 琉球」を結成。元山さんは、沖縄の高江や辺野古の米軍基地抗議現場なども訪れた。「沖縄との架け橋のような役割をしてきた。これで終わりではない」と話した。SEALDs 琉球は、当面、活動を続ける予定だ。
関連リンク
SEALDs(自由と民主主義のための学生緊急行動)
http://www.sealds.com/